北朝鮮ラソン(羅先)-ウラジオストクに定期フェリー航路開設へ 2017年5月就航

北朝鮮とロシアを結ぶ初めての貨客定期航路が開設されます。北朝鮮ラソン(羅先)市のラジン(羅津)港とウラジオストク港を結ぶ航路に、5月8日から北朝鮮の貨客船「万景峰」が月6往復の運航を始めるとロシア側の代理店「インベスト・ストロイ・トレスト(InvestStroiTrest)」のウラジーミル・バラノフ社長が19日に発表しました。

portnews.ru4月5日の記事によると、船は羅津港を19時に出航して翌朝ウラジオストク港に到着。航行時間は約9~10時間で、朝10時にはウラジオストク港での入国手続きが終えられる段取り。船は2日間停泊して、再び夜行船として羅津港へ向かう。将来は首都ピョンヤンに近い日本海側の都市ウォンサン(元山)まで延伸する計画。

就航する万景峰(マンギョンボン)号は2006年まで新潟-ウォンサン間で不定期運航していましたが、日本政府の入港禁止措置により運航停止に。改装を経た後は金剛山観光の足としてラソン港との往復に利用されてきました。

ラソン市は経済特区に指定され、ラジン港は一部の埠頭の長期使用権を中国、ロシアに与えたとされています。ロシア人にとってはビザなし渡航が可能で、代理店のバラノフ社長は「乗客のほとんどは中国人観光客、北朝鮮人の出稼ぎ労働者、ロシア人の観光客やビジネス客で占められるだろう」と話しています。日本など他の外国人が利用できるかどうかは今のところ分かりません。万景峰号が新潟に発着していたときは一般乗客向けの乗船券発売はなく、ツアーに参加するなど特定の旅行代理店を通す必要がありました。

【2017/05/07追記】就航第1便は5月17日ラソン出発に延期。理由はロシア側の港湾利用手続きの遅れと代理店が発表。乗船券は5日から北朝鮮で発売開始。