GW以来の3ヶ月ぶりの韓国旅行です。
なんだけど、いつもの旅の出発時と同様、旅行プランはあってないようなもの。
今回の旅の目的地は、東海岸にある、白岩温泉(ベガムオンチョン)。
そして帰国は、6月末に新規開設された東海(トンヘ)→境港の航路で、トンへ発8/12(水)18:00が予約済み。
で、さて、どうやって行こう?あとどこ行こう?
その他が全くノープラン。
今回仕事が終わるのが8/7(金)16:00。
で、GWに往復で買った1年間オープンのセントレア-金海(釜山)の復路チケットだと、
セントレア出発が8(土)15:05となり、丸一日無駄。
じゃあ、見所いっぱいある、対馬経由で行くかな…。
なあんて考えてたら、もう時間は7日(金)AM2:30を過ぎてる。
ヤバイ、もう寝なきゃ、翌朝(ってもう今日なんだけど)の仕事に差し支えるし。
ヤバイ、結局旅の準備何にもできてねーじゃん。
そんなこんなで仕事から帰ってきて、それから旅の準備して、名古屋駅に向かい、
予約なしにチケットが取れて乗れたのは、500系で運転された臨時のぞみ193号。
それにしても、500系ものぞみとして走るのもあとわずかなんだよなぁ。
東海道新幹線(東京~新大阪)での運用も2010年春まで。
その後は山陽新幹線(新大阪~博多)で、16両→8両に短編成化され、こだまとしての運用となります。
最高スピード300km/hを最重要視し、空気抵抗を極力小さくしようと設計された車両でしたが、
車両先端のノーズが長くなって1・16号車の運転席後ろに乗降扉を設けることができませんでした。
(実際はここまで長くする必要なくて、デザイン的にこうなったらしいんだけど。)
就役当初は全車指定席だったのでそれでもまだよかったんですが、
就役途中からは1-3号車が自由席にあてられることになり、そのため、
運転席後ろにドアがない1号車の乗降が大変不便、と不評を買いました。
更に、300系/700系と定員を合わせるために2-15号車のシートピッチを狭くせざるをえず、
更に更に、車両断面を円筒状にしたため窓側席に座ると壁が横顔に迫ってくる感じがする、
と、居住性を犠牲にした車両でした。
ところがその割には加速性能が悪く、最新鋭N700系運用中心のダイヤにはついていけず。
そして現在では、携帯電話・ゲーム機・i-pod・DVDプレーヤー・PC、と、
我々乗客は電車の中でも何かと電気が必要で、
N700系の座席の各列に100V電源があるのに慣れちゃうと、その面でも。
かつては「500系だ、ラッキー!↑」と思ってた自分が、
今回は「なあんだ、500系か…↓」と感じているのに少し驚きました。
臨時のぞみ193号が博多駅の到着したのは23:33。
だけど博多港発対馬・厳原行きフェリーの出航時刻は23:40なんで、残念ながら当然乗れず。
「うーん、博多泊かぁ。」
中洲に行きたい欲求も少しはあったけど、素直に寝ることに。
で安く一晩過ごすといったらカプセルホテルなんだろうけど…
「明日のビートル、空いてるかな?」
対馬行きフェリーに乗り損ねた現在、明日韓国に渡る方法は、
1)1日数便出てる高速船ビートルで行く
2)昼に出るはずのフェリーかめりあで行く
3)この2つが満席でダメな場合、厳原まで高速船ビーナスで行き、釜山行き高速船シーフラワーに乗り換え
なんて方法が考えられるんだけど。
確か数日前の状況では、日中のビートルの便は満席だったけど、始発便には空席があったはず。
だけどビートルを運行するJR九州高速船のHPって、携帯からだと空席状況って見えないんだよね。
PCで空席状況が確認できて、更に一晩過ごせるといったら…
「よし。ネカフェに泊まろう。」
ということで、駅口から出るとネカフェのプラカードを持ったオヤジがいたので
早速店の場所を聞き、3分程で店に到着。
ネカフェ泊って地元で深夜まで飲んでた時に朝まで、というのはやったことあるけど
旅行先で宿泊施設の代用というのはこれが初めて。
カプセルより広々してるし、小綺麗だし(カプセルって設備が古くさくなってる所多し)、
女性専用席も別室になってるし、使わなかったけどシャワーもあり。
客層は若者中心みたいだし(カプセルはドロドロのヨッパライオヤジばかり)、
パーテーションのドアが外から開く、他人のイビキが丸聞こえ、というのは、どうせカプセルと同じ条件だし
(テメエのイビキの方がよっぽどうるさいじゃん、と言われると返す言葉もない)、
当たり前だけどカフェなので、パーテーション内にフリードリンクを持ってこられる(カプセル内は飲食物持ち込み不可)。
ついでに500系ではできなかった携帯の充電も、PCのUSBから取れたし(カプセルではコンセント塞がれてて
有料充電器設置)。
これならかえって過ごしやすいかも。
これでナイトパック8時間で1680円ですかい(カプセルは2500~4000円)。
もちろん毎回ネカフェ泊の旅行なんてもってのほかだけど、短時間滞在の選択肢の一つとしてはいいかも。
ということで、今朝はこれから出国です。
博多駅から博多港国際ターミナル(中央埠頭)行きのバスは
駅の北口(博多口)前の停留所から出るんだけど、
僕が昨夜何気なく出たのは南口(筑紫口)で、ネカフェもその付近でした。
これまでの韓国の旅は7回。
で14回の出入国の内、5回が博多港からの発着で、
愛知の人間なのに、この博多国際ターミナルが僕にとってはなぜか日本の玄関口。
なので博多駅前も当然土地勘があるはずなのに、
3年ぶりだったせいかネカフェ→バス停の移動にモタモタしてしまい、
博多港に到着したのは8時過ぎ。
博多港国際ターミナルからは、
JR九州高速船 高速船ビートル
未来高速(韓国) 高速船コビー
カメリアライン フェリーかめりあ
の3社が釜山航路を運航しており、JR九州と未来高速が高速船を共同運航しています。
そして真ん中にカメリアラインを挟んで、
向かって左側にJR、右側に未来の窓口があます。
ちなみに、日本の国際線旅客者は、当たり前だけど空港利用が圧倒的に多いです。
利用客数でいうと、トップの成田空港から順に、関西空港、中部空港、福岡空港、羽田空港、と続くんだけど、
これら空港に次いで利用客数の多いのが実は博多港。
海港に限れば、博多港は実は全国トップなんです。
さて、前夜にネカフェで確認した情報によると、
午前中は8:30/9:00/10:00と便があるんだけど、
8:30/9:00には空席があり、10:00は満席。
そしてこの日はJR窓口で8:30の便、未来窓口で9:00の便の乗船手続きが行われていました。
でも、どちらの窓口もごった返し。
「うわー混んでるなぁー。時間的に8:30はムリだな。」
未来高速が新規参入したのは、日韓ワールドカップ開催の2002年。
その頃は今のようにJR九州と未来高速は共同運航しておらず、完全なライバル関係でした。
そしてあの時もちょうど同じ時刻ぐらいに港に到着したんだよなぁ。
ターミナル内は、日本人乗客でごった返すJR九州の窓口に対し、
100%アウェイな乗客無人の韓国・未来高速の窓口と、まさに対照的。
日本人なら通常は素直にビートルを選ぶんだろうけど、
僕はとっても天邪鬼なので、コビーに乗ろうと未来高速の窓口へ。
その日は確か8:30/9:30とコビーの便があったんだけど、(ビートル始発は9:00)
でもさすがに港の到着時間から8:30はムリだと思い、9:30の便に乗るつもりでいました。
だけど、どうせ、ダメモトで、
ヒマそうにしている未来の窓口嬢に、恐る恐る
「あのう、まさかこれから、8:30の便に乗れちゃう、なんてことはないですよね?」
って聞いたら、こともなげに
「ええ。乗れますよ。」って。
「エエーッ!乗れちゃうの!」
そしてそれから15分で、手続き・発券・走ってイミグレを通過・乗船、なんてことがありました。
でも、今となっては遠い昔話だなぁ。
ということで自販機でターミナル利用券を買い、9:00の便の列に並びます。
窓口嬢は二人いたんだけど、
一人は20人はいたであろう韓国人団体にかかりきりになり、20超冊のパスポートと格闘中。
もう一人もカード決済とか、復路の予約とか、こちらも遅々として進みません。
「このペースで乗船間に合うんかしらん?」
マジにちょっと心配になった頃、
団体にかかりきりだった一人が戦列に復帰、
そして奥からもう一人出てきて三人体制になり、程なく自分の番に。
「片道。一人。現金。」
と、パスポートと乗船申請書とターミナル利用券と、
おつりが出ないように諭吉1人&英世3人を出します。
「予約番号は?」
「ないです。」
「本日空席が御座いますので、発券いたします。」
この発券までの所要時間、わずかに1分。
ダテに旅慣れてるわけじゃ御座いませんことよ。
(その割には予約もせずに毎回行き当たりばったりなのは、どーいういうこってぃ。)
ということで、イミグレも無事済まし一路免税店へ。
博多港の楽しみ、というか、
国際航路の楽しみったら、コレよコレ、免税ビール。
一番絞りやスーパードライの350ml缶が230円→150円、
500ml缶が290円→200円。
市場価格の内の実に1/3が酒税なのだなぁ、ということが実感できます。
一番絞りとスーパードライの350ml缶を仲良く一本ずつ買い込み、ビートルに乗船です。
(この当然だと思ってた国際航路の楽しみ、帰国便のDBSクルーズフェリー・イースタンドリーム船内では…)
これが今回乗ったJR九州高速船所属のジェットフォイル・ビートル2。
(博多港といい、釜山港といい、乗(下)船口からすぐ船なので、なかなか船の全体を撮れる場所がなく、
これは釜山港の下船口の2階渡り廊下の窓から手だけ出して、
船のいそうな場所にカメラを向けてシャッターを押して撮ったもの。)
博多国際港から釜山国際港へ、片道13000円・2時間55分の船旅です。
ジェットフォイルとはジェットエンジンを積んだ水中翼船みたいなもので、最高時速は45ノット・80km/h以上。
船で海外、というとヘンに思うかもしれませんが、
『ビートル』は1991年の初就航以来、既に18年もの実績があります。
確かに就航当初は閑古鳥が鳴いていましたが、
乗客数は年々右肩上がりに増加し、とうとうJALの福岡-釜山便を撤退に追い込みます。
大韓航空やアシアナ航空はまだ飛んでますけど、下関・博多⇔釜山の海vs空の乗客シェアは90:10。
海路の一人勝ちでちゃんちゃら話になりません。
そしてこの海路90のシェアは、ビートル:38 コビー:26 カメリアライン:16 関釜フェリー:10 と、ビートルがトップ。
日本一の港のトップ航路、つまり日本一の航路というわけですね。
ただしコビーの追い上げも無視することができないので、JR九州高速船として分社化して体質強化し、
共倒れを防ぐために、ライバルの未来高速と共同運航することに。
これがビートル一般席(2階)。
船内は2階建てでこんな感じで椅子席が並んでいます。大型旅客機に近いものがあるかな。
それもそのはず。このジェットフォイルという船、ジャンボジェットも造っているボーイング社製。
似てくるのもさもありなん、というわけで。
なので船旅、という感覚はあまりありません。
パブリックスペースというと、御手洗いくらい。
あと船尾にあるマガジンホルダーに、新聞や雑誌を借りに行くくらいか。
もろドッキュン世代の僕としては、乗客の持つ『酒井法子容疑者』のスポーツ新聞が寂しいなぁ。
この前日、逮捕状が出ちゃったんだよなぁ…。
つい先日も、『蒼いうさぎ』・『横顔』・『アクティブハート』をカラオケで絶唱してきた僕にとって、
旅行中、このニュースの続報が気になって気になって。
これはビートルに設定されているグリーン席。1階前方部分にあります。
(下船前にパーサーに頼んで写真を撮らせてもらいました。)
共同運航のコビーの方には、グリーン室の設定はありません。
あたりまえだけど一般席に比べて広くて豪華な席です。
船舶では世界初となるレカロ社(ドイツ)設計のシートを装備し、
細部デザインは九州新幹線「つばめ」等を手がけたデザイナーの手によるものだそうな。
サービスとしては、
・専属パーサーによる接客
・軽食またはお菓子の提供と、フリードリンク(ビール・ワイン・コーヒー・ソフトドリンク等)
・専用スリッパ・ブランケットの貸し出し
・オーディオサービス
・優先下船の案内
これで+3000円ということなので、次回にでも一度乗ってみるかな。
モトが取れるかどうかは、制限時間2時間55分の間(?)に、
ビールとワインをどれだけ呑めるかにかかってきます。
でも3000円というと、500ml缶ビールの免税価格200円で15本分。
さすがに時間的にも、量的にも、7.5リットルは呑めないなぁ。
単価の高いワイン比率を上げていかないとダメですね。
でも本当にそんなことしたらヘベレケになり、
船酔いなのか酒酔いなのかわからない状態になっちまいます。
↑ かつてのビートルの売店
↓ 免税店前(船酔い乗客の救護所になってますねぇ)
(2004年春の写真ファイルより)
さて、先程『御手洗いくらいしか行く所がない』と書きましたが、
実は以前はこのグリーン室の場所に免税店&売店、
そしてカウンターバーまであったんです。
これまでの博多からの出入国5回の内、
初出港こそ天邪鬼にもコビーだったけど、その後の4回はビートルの利用。
で、かつてはいつも走行中に売店にやって来てはビールやコーヒーなどを注文し、
カウンターバーでパーサーと暇つぶしの会話するのを楽しんでました。
ということで今回も、博多出航後しばらくしてやってきたんだけど…。
ところが売店があるはずの所に、見知らぬ立派なドアが。
「?」
そこで通りかかったバーサーに
「あのー、ここにあった売店は?」
「売店は廃止になってグリーン室になりました。お席にメニュー表が御座いますので、
お入用なものがありましたら御注文下さい。お持ちいたしますよ。」
確かに専属パーサーを置いて売店を開いていたけど、
僕らのような暇つぶし客の相手ばかりで、あまり売り上げが上がってない感じではありました。
(デリバリー販売はしてたような気がする。)
そしてもう一つの大きな理由、
このビートルを含む博多→(対馬)→釜山航路は、
水中に漂う物体(どうも鯨だと思われ)との衝突が多発し、怪我人も出ているんです。
そこで売り上げの少ない免税店&売店&カウンターバーを廃止して、
『乗客が席でメニュー表から商品を注文』→『パーサーが席まで商品を配達』、という方法に特化。
こうして走行中に乗客を極力席から立たせない様にして、不慮の事故への予防とし、
更に空いたスペースにグリーン室を造り、浮いた売店係のパーサーをグリーン室専属に回せば、
割り増し運賃での定員増で客単価も上がり、運賃収入もアップ。
まさに一石二鳥、というわけなのでしょう。
「え~、売店なくなっちゃったんだぁ…。」
確かに前回の3年前に乗った時、これから順次グリーン室を設定していく、という話だったんで、
「どこに造るんだろ?2階席の後方部をパーテーションで区切るのかなぁ?」
なんて予想してたんだけど、
ところがまさか、売店なくしてその空いたスペースに、とはなぁ。
仕方がないので席に戻り、
メニュー表からビートルサンドを注文し、スーパードライと共に早めの昼食。
その後おつまみを頼み、一番絞りがちょうど空いた頃、釜山に到着です。
ということで釜山港到着。(この写真はGWの時に撮ったもの。)
これまでの韓国の旅は7回。
でも初回の様子見のツアー旅行を除き、6回が船での日本出国で、その全てがここ釜山港に到着。
また釜山港からの帰国も2回あり。
つまり都合14回の出入国の内、半分以上の8回が釜山港からの上陸/帰国。
ということでここ釜山港は、僕にとって韓国の玄関口なのでして。
「♪トラワヨ~ プ~サンハンヘ~ (帰ってこいよ、釜山港へ=釜山港へ帰れ)」
ならぬ、
「♪とらわっそよ~ ぷ~さんはんへ~ (帰ってきたよ、釜山港へ=釜山港へ帰る)」
なわけです。
さて韓国に上陸したら、まず最初にする事は円→ウォンの両替。
前回GW上陸時の残りがまだ500,000ウォン近くあったので、今回は60,000円のみ両替。
プサンナビの両替手数料30%クーポンを使って、755,400ウォンになりました。
(このウォン両替直後の写真、釜山港ターミナルの隅っこのテーブルでの撮影。
恒例なんですが、いつも回りに人が来ないか、ヒヤヒヤものです(汗)。)
でも1円≒12.6ウォン。
ついでにいうと、GWに行った時は12.9ウォン。
最近では13.2ウォン位を中心に上下しているので、
僕が韓国に行っている時に限って、円高なレートだったんだなぁ。
ざっと1円≒10ウォンといわれてきたレートですが、
昨今は好調な韓国経済により、円安ウォン高傾向でした。
3年前の2006年7月に行った時は、ウォンの価値はじりじりと上がっている最中で、
1円≒8.4ウォンと、かなりのウォン高。なので
「韓国旅行も今回で最後。もう2度と韓国の土を踏むこともないのかなぁ…。」
なぁんて思ったもんでした。(大袈裟な。)
その後MAX1円≒7.5ウォンまで値上がり、そして昨年前半は9ウォン台で推移していました。
ところが昨年秋のリーマンショックで
8月6日:9.3ウォン → 12月4日:16.0ウォン
わずか4ヶ月で一気に半値近くまでに暴落しました。
その頃に比べるとちょっと戻ったけど、まだまだ安い。
というわけで、おかげでこの様に生きて再び韓国の地に降り立つことができたわけで。
さてさてそれはともかく、これまでのウォンの最高額紙幣は1万ウォン札。
なので数枚の1万円札が、両替するとぶ厚いウォンの札束になって、
なんだかとっても大金持ちになった気分が味わえてました。
だけどこの旅行の直前の6月に、新たな最高額紙幣5万ウォン札が発行。
ということで、両替によるウォン札束も過去のものなのだなぁ…、
となることを覚悟してたんだけど、今回もなぜか1万ウォン札での両替で、札束GET。
5万ウォン札はまだ発行枚数が少なくて回ってこなかったのかな?
見てみたかったのに。
話は変わるけど、実は5万ウォン札と同時に、
更にそれより高額の10万ウォン札も発行される予定だったんです。
で、デザインも決まり、発行準備も着々と進んでいました。
ところがところが、10万ウォン札は発行中止に。
その経緯はというと…
10万ウォン札のデザインには、朝鮮王朝時代の『大東輿地図』という古地図が載せられるはずでした。
この『大東輿地図』というのは、簡単にいえば韓国版『伊能忠敬の日本地図』。
韓国では国宝に指定されているとか。
でこの『大東輿地図』には、郡県の境界・山・川・道路・道庁・郡県治・駅・倉庫・村落など、
朝鮮本土の様々な事項が記入されていているんですが、
ところが残念ながら、まぁ、当然っちゃ当然なんですけど、
韓国では独島(ドクト)と呼び、日本からは竹島(島根県所属)と呼ばれる、
韓日両国が互いに領有権を主張しあっている、遥か沖合いに浮かぶ絶海の孤島が描かれていないんです。
現在の独島/竹島は韓国の実効支配下にあります。日本に言わせると「不法占拠されている状態。」
そんなこんだの経緯があるので、
「独島がない地図を載せるなんて、紙幣のデザインとしてふさわしくない。」
ということになり、それなら
「この『大東輿地図』に、独島を書き加えたものを載せよう。」
ということになったんだけど、今度は、
「原本の地図にないのに独島を書き加えるなんて、外交問題に発展する可能性がある。」
とか
「国宝の図案に勝手に加筆するなんて、文化財軽視もはなはだしい。」
という反対意見が噴出して紛糾。
にっちもさっちもいかなくなり、とうとう10万ウォン札はボツになってしまいました。
釜山港からまず目指す場所というと、
600m程の所にある一番近い地下鉄中央洞(チュンアンドン)駅か、
1700mほど離れた釜山市のターミナルである釜山駅のどちらか。
勝手知ったる釜山港からの移動。
いつもならハングルの看板に囲まれて、韓国上陸を実感しながら、どちらかの駅まで歩いて行くんだけど、
今回はプサンナビで発見した、釜山港→中央洞駅→釜山駅の循環連絡バスで、
とりあえず釜山駅に行くことに。
バス停横に貼ってあった時刻表なんだけど、今日の日付が入っています。
運行される船便数は日によって増減されるので、それに合わせてバス便数も増減されるのかしらん?
というか、バス停にバスの時刻表が貼ってある。すごいぞ!
通常市内バスのバス停には、バス停名と、バスの路線番号&行き先しか書かれていないんです。
そしてしばらく待っていると、連絡バスがやってきて、バスに停まりました。
「おおっ!バス停にバスが停まった!」
↑なにお言っとりゃーす?当たり前だがね、と思うかもしれませんが…
韓国の市内バスは、通常停留所で停まってくれません。
乗客は若干スピードを落としたバスの行き先を、
路線番号や、バス前方/バス横に書かれている目的地・経由地のハングルを瞬時に判読し、
「僕は死にましぇーん」状態でバス前に飛び出したりして、
乗りたいことを運転手にアピールしないと、停まってくれないのです。
なのでハングルの読めない日本人にはほぼ利用はムリです。
ところがこの連絡バス、ちゃんとバス停に停まるし、行き先・経由地が日本語でも書いてある。
韓国では珍しく、日本人目線で利用しやすい配慮がしてあります。
運賃は900W(72円)。
韓国は交通費については、日本に比べてめちゃ安いなぁ。
車内は右側通行のために運転席が左にあるくらいで、いたって普通のコミュニティバス。
で、バスは定刻どおり出発、しようとしたんだけど、
発進しようとした直前、進路上にワゴンが停まって進路を塞ぎ、出られない。
バスが何度クラクション鳴らしても、しらんぷりぷり。
この辺は超個人主義社会、韓国らしいなぁ。
ワゴンはクラクションにも運ちゃんの怒号にもどこ吹く風で、
マイペースを崩すことなく荷物を積み下ろし、ようやく5分して退場。
やっとこさバスは釜山港国際ターミナルを出発しました。
「何はともあれ。中央洞駅なんて目と鼻の先、アッという間だよなー。」
なんて思ってたんだけど、
「?!」
予期せぬことに、バスは一つ手前の交差点を左折するではありませんか。
道の左手には港が見え、
今博多から乗ってきた高速船ビートル、
対馬航路の高速船シーフラワー、
下関航路のフェリーはまゆう、
写真には写ってないけど、大阪航路のフェリーパンスタードリーム、
と、釜山航路に投入されている船の面々が勢ぞろいです。
あとフェリーかめりあがいれば、ロイヤルストレートフラッシュだったんだけど、
ビートルに乗る時に(昼発なので)博多にいたんで、ここにはいませんでした。残念。
バスはしばらくしてUターン。そして
「そういうことね。」
済州(チェジュ)島行きなどの国内航路が発着する釜山港沿岸旅客ターミナルの前で、
乗降客がいないにもかかわらず、ここでも停車しました。
「へー、国内航路の旅客ターミナルってここにあるんだぁ。」
さすがに韓国内での船旅はまだやったことないので、こちらのお世話になったことなし。
済州島にもまだ行ったことないので、いつかここから行ってみたいものだなぁ。
(真っ先に飛行機で向かおう、と思わないのは感覚が少しおかしいのか。←かなり。)
その後バスは先程左折した交差点で再度左折。
何事もなかったように、中央洞駅を経由して釜山駅に向かったのでした。
このページのトップへ戻る | 続きは 「その2の1 釜山観光編」 >>
文章・写真共にはにーさんの著作です。
コメント Comments
どの国でもそうですが、通貨両替は、ATM機でクレジットカードで
キャッシングし、帰国後、ATM機で返却するのが一番良いレートです。
(放置して、請求書払いにしても、クレジットカード購入と同じ位のレート)
韓国以外では、どのATM機でもキャッシングできますが、韓国だけは、
外国カードでキャッシングできる機械(グローバルATM)が少ないのが難点。
カードは三井住友ビザカードが、帰国後、三井住友銀行で返却できるので、便利。
釜山まで片道で行き、向こうで博多への往復(オープン、6ヶ月有効)買えば、
大人で2割安、60歳以上で4割安になる。
博多の発券掟と釜山の発券掟は、微妙に違う。
博多ではシルバー割引はなし。
博多では往復オープン発券はご法度。
JR九州ビートル(JR九州の子会社)の方が、未来高速より、
官僚的で、面倒だ。