仁川(インチョン)港

仁川港には、新旧2つの国際航路用フェリーターミナル「仁川旅客船ターミナル」(Incheon Port International Passenger Terminal/ 仁川国际客运码头)と国内航路専用の「沿岸旅客ターミナル」があります。

第2国際旅客ターミナル(別称:旧ターミナル)はKORAIL水仁線の新浦駅を下車してすぐのところにあります。第1国際旅客ターミナル(新ターミナル)・第2ターミナル共に、ソウル地下鉄1号線(KORAIL京仁線)の東仁川駅から路線バス24番でアクセスできます。沿岸旅客ターミナルは第1ターミナルの隣りにあります。

丹東、大連、営口、秦皇島、煙台、石島行きフェリーは第1国際旅客ターミナルから出発します。天津、威海、青島、連雲港行きは第2国際旅客ターミナルから出発します。

仁川旅客船ターミナル

仁川旅客船ターミナルの設備について

第1 第2
両替施設 日本円は不可
CD機 ×
飲食店 軽食スタンド、食堂など
売店 薬局、土産もの店など
免税店
荷物一時預かり コインロッカー
無料Wi-Fi
施設利用料等 必要 必要 4,300ウォン
2015.5追記

(2013年12月現在)

  • 東仁川駅から第2ターミナルの間には、商店や飲食店などで賑わう旧市街の商業地域が広がる。第1ターミナルは港湾地区の先端に位置しているが、フェリーターミナルの対面にはコンビニや小規模ホテルがある集落が隣接。
  • ソウル中心部から仁川港まで直線距離で約30km。ソウル駅から電車とバスで移動すると、第2ターミナルまで約70分、第1ターミナルまで約100分かかる。
  • 2018年の供用開始を目指して、新しい旅客ターミナル(仁川港新旅客ターミナル)を松島新都市地区の北側(仁川市延寿区松島洞297番地)に建設中。完成後はすべての国際定期フェリー航路が移転する見込みです。

周辺地図

地図アイコンについて
仁川港第1国際旅客ターミナル(西側)仁川港第2国際旅客ターミナル(東側、港内最奥部) 路線バス24番 路線バス36番 京仁線・東仁川駅

旅の準備に

ATM、外貨両替

第1・第2ターミナル内に両替施設あり。取扱通貨は韓国ウォン、中国元、米ドル。日本円の扱いはなし。第2ターミナルの敷地を出た道路の向かい側に、私設両替店が数店あります。

人民元から韓国ウォンへの両替は、仁川港第二ターミナルのエリアを出て、通りの向かいにある両替屋で出来ます。レートは(1元=168W)ソウル市内の銀行(158W)よりよかったです。(前後で見た一番いいレートは、明洞の両替屋の170Wでした。)

(情報提供: benzeさんのコメントから引用 2016年7月に利用)

第1国際旅客ターミナル内の両替所では日本円は取り扱っていませんので、注意が必要です。両替所の横にATMがありましたが、私のVISAカードでは現金を下ろせませんでした。(ターミナルを出てすぐのコンビニATMで下ろせました)

情報提供: のぁおき さんのコメントより引用 (2013.7月に利用)

食料品、旅行用品の購入

フェリーターミナル内に売店、コンビニ(第1のみ)、レンタル携帯電話、ドラッグストア(酔い止め薬など)などが併設。

東仁川駅と第2ターミナルに挟まれた一帯は、仁川旧市街を代表する商業エリア。駅から第2ターミナルの方向に地下商店街(東仁川地下商店街)が伸びていて、地上にも道路から複数の商店街(新浦ロデオ通り、新浦市場)が接している。第2ターミナルの駐車場ゲートの北側(東仁川駅方向)にある大型のショッピングセンター、E-Martで食料品や日用品などが確保できる。東仁川駅からE-Martまで道なりに約1,200m。

宿泊

高級ホテル

ハーバーパークホテルは第2ターミナルから仁川駅方向へ約800mのところにある5つ星ホテル。ホテル予約サイトで閑散期1泊8.5万ウォン程度から。

中級ホテル・経済的ホテル

第1フェリーターミナル正面の大通り向かい側にある集落には、宿泊料3万~6万ウォン程度の中級、経済的なホテルが点在。大通り近くのサッパ通りや沿岸埠頭刺身通りには海鮮レストランやホテルが出店していて、ソウル市内からの小旅行スポットになっています。ホテルは第1ターミナルの北側にある沿岸旅客ターミナル、さらに北側にある沿岸埠頭海洋親水公園の向かい側に。例えばミランダ・ホテル・ジュング(Miranda Hotel Jung-gu)がホテル予約サイトで6万ウォン程度から、グッドステイホテル・ニューヨーク(Goodstay Hotel New York)が3.5万ウォン程度から。

フェリーターミナルへの交通

第2ターミナルの最寄り駅はKORAIL水仁線(スイン線/수인선/Suin Line)の新浦駅(駅番号K263:シンポ 신포 Sinpo)。1番出口からEマートの方向へ(東へ)歩く。水仁線の仁川駅-松島駅間は2016年2月に開業。

仁川港到着後、第二ターミナルからソウル市内への交通ですが、スイン(水仁)線のシンポ(新浦)駅が開業し、地下鉄だけで行けます。シンポ(新浦)駅は、第二ターミナルのエリアを出て左折百メートルにあり、そこからひと駅先のインチョン(仁川)駅で1号線に乗り換え、ソウル市内に達します。

(情報提供: benzeさんのコメントから引用 2016年7月に利用)

第2ターミナルへは、雨の日や荷物が多いときはbenzeさんのコメントのとおり水仁線の利用がおすすめです。ソウル市内とを結ぶ1号線の「京仁急行」列車は東仁川駅が始発駅で終点駅なので、バスやタクシー、徒歩移動(約20分)の人は東仁川駅を目指すと便利です。

とにかく街が大きい中国から仁川港に到着した場合、仁川港周辺を含むソウル首都圏ならスムーズな乗り継ぎを期待してしまうところです。しかし水仁線は郊外路線ですし、東仁川駅からソウル都心部方面への急行列車も日中は約20分毎の運転です。乗りかえ回数が増えればその分だけ待ち時間も増えますので、時間に余裕を持った計画をおすすめします。

東仁川駅

東仁川駅の南側にあるバス停から、第1・第2ターミナルへ向かう路線バスの24番が出発。駅から第2ターミナルの駐車場まで約1,200m。駅前から延びる道路の突き当たりを左に200m進んだところが第2ターミナルの入口。

24番バスが発着するバス停は、東仁川駅から約100mほど南にあるマクドナルドの前。駅前すぐのロッテリア前のバス停ではないので注意。電車から乗り継ぐ場合は駅の改札口から左側の地下通路と商店街を通って、15番出口を上った付近にバス停があります。

24番バスに乗って3つめのバス停が「第2国際旅客ターミナル(제2국제여객터미널)」。終点が「第1国際旅客ターミナル(제1국제여객터미널)」。所要時間は第2ターミナルまで約5~10分、第1ターミナルまで約30〜40分。

第2ターミナルからは東仁川駅へは、ゲートを出たところで右手に見えるE-Mart前のバス停から24番バスに乗車。歩けば東仁川駅まで20分くらい。

マクドナルドの前のバス停からは、24番バスの他に第1ターミナルへは12番バス、第2ターミナルへは3-1番、17-1番、23番が利用できます。国内航路のフェリーターミナル(沿岸旅客ターミナル 연안여객터미널)は第1ターミナルに隣接していて、距離は約150m、バスで1駅分離れています。

ソウル駅

東仁川駅へは、地下鉄1号線のソウル駅から仁川駅行きに乗車して、東仁川駅(駅番号160:トンインチョン 동인천 Dongincheon)で下車。普通列車の所要時間は約75分。地下鉄ソウル駅から2駅目の龍山駅(駅番号135:ヨンサン 용산 Yongsan)で東仁川駅行き急行列車に乗り継げば早く移動できる。急行列車の所要時間は約45分、約20~30分間隔で出発。KTXなどが発着する地上のソウル駅から龍山駅方面行きの電車(KORAIL京釜電鉄線)に乗って、龍山駅で急行に乗りかえることもできます。

水仁線の新浦駅へは、京仁線の終点駅、つまり東仁川駅からもう一つ先の仁川駅(駅番号161:インチョン 인천 Incheon)で水仁線に乗りかえて次の新浦駅で下車。

第1国際旅客ターミナルへ

ソウル駅(서울 駅番号133)
(首都圏電鉄京仁線/ソウル地下鉄1号線)
東仁川駅(トンインチョン 동인천 駅番号160)
(路線バス 23・24番)
第1国際旅客ターミナル(제1국제여객터미널)

第2国際旅客ターミナルへ

ソウル駅(서울 駅番号133)
(首都圏電鉄京仁線/ソウル地下鉄1号線)
仁川駅(インチョン 인천 駅番号161)
(水仁線 수인선/Suin Line)
新浦駅(신포 駅番号K263)
徒歩100m
第2国際旅客ターミナル(제2국제여객터미널)

または

ソウル駅(서울 駅番号133)
(首都圏電鉄京仁線/ソウル地下鉄1号線)
東仁川駅(トンインチョン 동인천 駅番号160)
(路線バス 3-1番、17-1番、23番24番)
第2国際旅客ターミナル(제2국제여객터미널)

仁川総合バスターミナル・地下鉄「仁川ターミナル」駅

仁川のバスターミナル(인천종합버스터미널)は仁川地下鉄1号線の「仁川ターミナル駅(駅番号:I126 インチョントミノル 인천터미널 Incheon Bus Terminal)」に隣接しています。

第1国際ターミナルへ行く36番バスは、駅の北東にある新世界百貨店とKIM’S CLUB martに挟まれた道路にあるバス停「新世界百貨店(仁川ターミナル)신세계백화점(인천터미널)」から発着。同じバス停から第2ターミナルへ行く3番バスも発車。乗車時間はどちらも約60分。

第1国際旅客ターミナルへ

仁川ターミナル駅・バス停:新世界百貨店(仁川ターミナル)
(路線バス 36番)
第1国際旅客ターミナル(제1국제여객터미널)

第2国際旅客ターミナルへ

仁川ターミナル駅・バス停:新世界百貨店(仁川ターミナル)
(路線バス 3番)
第2国際旅客ターミナル(제2국제여객터미널)

ソウル・仁川国際空港

空港から市内バス(306番・東仁川線)を利用するルート。乗りかえが少なく便利なのでおすすめ。仁川空港から306番バスに乗ってバス停「東仁川駅」下車、そのバス停から24番の「第1フェリーターミナル」行きの路線バスに乗りかえ。

ソウル・仁川国際空港
(市内バス 306番)
東仁川駅(トンインチョン 동인천)
(路線バス 24番)
第1、第2ターミナルへ

または

ソウル・仁川国際空港
(市内バス 306番)
バス停:新浦市場(シンポシジャン 신포시장)から徒歩。南へ約500m。

空港からKORAIL空港鉄道を使って仁川市へ行く方法もありますが、こちらは乗りかえ回数が多い。

仁川国際空港駅
(インチョングクチェゴンハンニョク 인천국제공항역 駅番号A10)
(KORAIL空港鉄道)
桂陽駅(ケヤン 계양 駅番号A06)
(仁川地下鉄 1号線)
仁川ターミナル駅(インチョントミノル 인천터미널 駅番号I126)で
バスに乗りかえる

または

永宗島(ヨンジョンド:空港のある島)と月尾島(ウォルミド:仁川港側)を結ぶフェリーを利用する変わり種なルート。時間は掛かるが距離は最短で行ける。

仁川空港と永宗島フェリーのりばを結ぶ222番バスは約60分間隔で運転。タクシーを利用すると料金は12,100ウォン。所要時間約25分。距離は約17km。月尾島フェリーのりばから第2ターミナルまで約4km、タクシーで所要約10分。料金は4,000ウォン。月尾島フェリーのりば向かい側のバス停から東仁川駅方面行きのバスも利用できる。

ソウル・仁川国際空港
(市内バス 222番 ヨンジョンドフェリー線 영종선착장)
永宗島フェリーのりば
(ヨンジョンドフェリー)
月尾島フェリーのりば
(路線バス 23番)
第2ターミナルへはバス停「第2国際旅客ターミナル」で下車。第1ターミナルへはバス停「東仁川駅」か「第2国際旅客ターミナル」で24番に乗りかえ。

永宗島フェリーのりば

ヨンジョンドフェリー。30分間隔で出航。所要10分、運賃3000ウォン。

フェリーには韓国版かっぱえびせんを持って乗船しましょう。

カモメにあげるのはこのフェリーの名物の様です。

月尾島フェリーのりば

月尾島フェリーのりば周辺は海を望む観光スポット。
海の幸を堪能できるレストランやカフェなどが集まっている。

(旅行情報・写真提供: はにー さん)

仁川港のお楽しみ、閘門

仁川の海岸一帯は遠浅の海。仁川空港からソウル市内に入るときには目を楽しませてくれる広大な遠浅の景色も、船舶にとっては出入港の時間が制限されるなどやっかいな問題になってしまいます。そんな悪条件な地勢でも船が安全に航行できるように作られたのが閘門というシステム。内側のロックゲート(閘門扉)を閉じて港内の水深を確保して、外側のゲートに挟まれた水路に船を入れてその水位を上下させることで港外とのアクセスを可能にしています。

そんな閘門が仁川港にあります。仁川港でも古くから使われている岸壁に接岸する船、定期船だと第2国際旅客ターミナル発着のフェリーが閘門を通過して出入港しているんです。

上の画像はRitaRiyantoさんが連雲港行き「紫玉蘭」に乗船したときのもの。離岸した船が水路に入って、後方のロックゲートが閉じられていくところです。下は港外と同じ水位まで下げ終わったときのもの。目盛り8mから3.5mのところまで、4.5mを15分かけて下がったということです。

仁川港を衛星写真で見ると大小2本の水路が確認できますが、「紫玉蘭」は南側の広い方の水路に入りました。本船から北側のロックゲートを撮影。港内外の水位を見比べると閘門の機能がよく分かります。


(写真提供: RitaRiyanto さん)

閘門通過をより楽しく体験したい方は、干満の差が大きい日かつ干潮の時間帯に出入港する便を選んでみましょう。きっと印象に残る船旅になります。こういう閘門体験ができる定期航路、東アジアでも珍しいんじゃないかな?(2015.5追記)


インチョン港第1国際旅客ターミナル

(写真提供: くっしー さん)

クルーズ客船の接岸場所

※ 以下は定期フェリーではなく、クルーズ客船についての情報です。

仁川港からクルーズ旅行に参加される場合は、クルーズ会社や旅行代理店から届く旅程表に指定された住所に集合してください。集合場所は必ずしも定期船用のフェリーターミナルとは限りません。

ラグジュアリークラスのクルーズ船では寄港地ツアーに参加しない場合でも、市街地まで移動できる無料シャトルバスが用意されることが多いです。カジュアルクラスでは接岸場所を解散・集合地点とすることもありますが、市街地から遠く離れている場合はシャトルバスが用意されることもあるようです。

仁川港にはクルーズ船専用のターミナルや岸壁は整備されていません。第2国際ターミナルに近い岸壁に接岸することもあれば、15㎞近く離れた仁川新港のコンテナターミナルに接岸することもあります。大型クルーズ船Voyager of the Seasで仁川港に寄港したときのレポートを頂きましたので、紹介します。

フェリーターミナルとは全く異る所に接岸したようです。船内で配られた資料に書かれていた住所としては、SONGDO NEWPORT1129-2 DONGCHUN-DONG,YEONGSU,INCHEON,SOUTH KOREAとなっていました。

管理人追記:写真に収められた風景から調べたところ、Voyager of the Seasが接岸したのは旅客ターミナルから遠く離れた仁川新港のコンテナターミナルでした。地図 http://goo.gl/maps/sHr2w

接岸直前です。全く何も無いふ頭に、コンテナを土台にボーディングブリッジを作っていました。

もうすぐブリッジの完成です。X線検査の機械が準備されています。右側のプレハブは、ソウル市内で購入した免税品の受け渡し所です。

ソウルまでのお買物ツアーに行くバスが待機しています。

ここからの交通手段ですが、当初はタクシーなどの一般の交通手段は無いので、ツアーを利用してくださいとのことでしたが、前日になって、無料のシャトルバスが運行されるとのアナウンスがありました。シャトルバスの到着場所は、SQUARE1
210,CHEONGNEUG-DAREO,YEONGSU,INCHEON,SOUTH KOREAとなっていました。タクシーは全くいませんでした。

管理人追記:CHEONGNEUG-DAREOは仁川地下鉄1号線の東春駅の北側にある、東西方向に伸びている大通りだと思うのですが、square1210という場所は分かりませんでした。

(旅行情報・写真提供: 平野さん)

交通案内、ホテル情報は2014年1月現在

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